前編を読んでない方は下記リンクからどうぞ(^_-)
海老炒飯で暖を取る
もうあきらめて、野宿だ。
クルマの中で、パンプスも脱いで脱力。
疲れた足を投げ出し、横になったdaneko
エンジンを停めると、少し寒い
明け方に向かって、気温が下がっているのだ。
だが、助手席の方から温かさが漂ってくる。
海老炒飯だ!
深夜営業の中華で13ドル。
トイレを借りるにはちょっと高いと思ったけど。
いまや、danekoを温めてくれているとは(^^)v
もうあの店の悪口を言っちゃいけないな。へへ。
白くて薄い発泡スチロール容器に、ギュウギュウに押し込まれた炒飯。
中を開けてみなくても、その重さでよくわかる。
(結局それは、翌日のブランチと夕食になった)
浅い眠り
クルマの中で野宿は初めて。
いろいろ考えることがあり過ぎたせいか。
眠りがものすごーく浅かった。
夢を見る。
夢なのか?
それともウトウトしながら考えているだけなのか。
自分でもわからない。
5つくらいは夢を見た。
死んだ両親も出てきたような。
夢に出てくるくらいなら助けてよ。
とツッコミながら、夢を見ていた。
そして、Japan Dayに遅れる夢。
ロングプリーツのままで困っている。
ああ、家に入れなかったのだ(T_T)
しかも約束の時間に遅れている。
なぜか会場に入れない。
いや困るよ、それは・・
やだよう、やだよう。。
と、叫びそうになって、目が覚めた。
daneko、
心配や不安が、すぐ夢になって出てくるのである。
そうだ、もう一度
時計を見ると、午前6時前。
あーあ、結局2時間も寝てないよね。
半分以上、ウトウトしてただけなんでは?
本日の睡眠は一時間?
これでイベントに行くのはキツいなあ(^_^;)
窓の外は、ちょっと明るくなってきたような。
夏の終わりのオークランド。
日の出は午前7時くらいだから、まだ日の出前。
が、外気も温まってきているのだろう。
クルマの中ももう前ほど寒くなかった。
ふと、danekoは思いつき、ロックスミスに電話した。
早起きの、奇特な人がいるかもしれない。。
じーこ、じーこ、
Hello, Locksmithとおじちゃんの低い声が。
アンサーホンではない、生の声だ!
danekoは思わず涙ぐみそうになった
やった!これで助かった(?_?)
やったゾ!
これで助かるかも!!
とdanekoは事情を話し出す。
っていったって、簡単な話だ。
・Locked out されていること
・来て解錠してほしいこと
の二点をを伝えるのみ。
が、おじちゃんは、
電話を切って。俺からテキストするから名前と住所を送ってくれという。
切ったらそれっきりなんてこと、無いよね??
と不安になったが仕方ない。
電話を切って、テキストを待つ。
テキストというのは、日本で言うショートメールメッセージのことだ。
1分も立たずに、メッセージは来た。ほっ。
名前と住所を入れて、返信。
帰ってきた答えは、
行けるけど、45分後。OK?えええ~!
もちょっと早く来てほしいゾ(-_-)
でもまあ、ここでもっと早くと言ってもねえ・・
圧倒的に弱い立場だし。
一応、「出来るだけ早く来てね」とは添えておく。
でないと、どんどん遅れるかもしれないNZ時間なのだ。
もうちょっと、寝ようか。。
danekoのアパートの住所は伝えたものの
アパートの前の道にクルマは停められない。
かといって、もう車庫にも入れないし。
それより・・
玄関のオートロックは開くのか(?_?)
クルマを出すときには、運良く開いていたけど、
今となってはロックされているかも。。。
danekoは寝ているどころじゃなくなり、クルマのエンジンを掛けた。
アパートの前をむなしく通り過ぎる。
あそこに自分の部屋があるのに、入れないのだ。
下の部屋に、もう灯りがついている。
あ、Jのとこ、もう起きてるんだ。
Jとは会うと挨拶して、世間話をする間柄。
いっぺんワインをごちそうになったこともある。
(前回ロックアウトされたときだ。。。)
そう、前回は、
ロックスミスが来るまでdanekoたちを部屋に入れてくれて。
ワインまで出してくれたのである(^_^;)
でも今回は日曜日の早朝ではないか。
助けを求めるのも、悪い気がする。
danekoは坂道のどん詰まりにクルマを停めた。
満車だったけど、まだ早いから、ちょっと失礼。
エンジンを止め、ドアを開けて外に出る。
爽やかな朝の空気が、ちょっと憎らしい。
アパートの玄関まで、坂道を登ってゆく。
パンプスがカツカツ音を立てるのがちょっと困る。
Jが気づいて、下を覗いたら・・
ロンスカで、朝帰りのdanekoと思うだろうか。
それもちょっと心外だけど(^_^;)
で、親切なJのこと。
困っているといえば、家に入れてくれようとするだろう。
パートナーの女性も、いい人なのだ。
できるだけ、気付かれないように、忍び足で歩くゾ。。
玄関ドアは。。。
danekoのアパート。
玄関ドアは8世帯で共有という造り。
他に幾つかある玄関ドアも、
何件かで共有しているオートロック。
しかし、danekoのブロックの玄関ドア、午前2時過ぎは開いてたんだよね。
オートロック、壊れているのか。
NZではよくあることだ。
それとも、誰かが甘く閉めていたのか。
danekoがレバーをカチャカチャ動かすと、
ドアはすっと開いたのだった。
よ、よかったあ。神様ありがとう。
これでJに玄関の解錠を頼まなくても済む。
もしも・・
ロックスミスが来たとしても、だ。
自分の部屋のドアは開けてくれるだろうが
共用玄関まで開けてくれるか(?_?)
ここは非常に怪しいところ。
だってそれならどこだって泥棒し放題じゃない?
万が一、
玄関ドアも開けてくれるとなっても、
2箇所の解錠が必要になるってわけ。
そしたら、2箇所分のおカネを払わなきゃいけない。
ケチなdanekoには、それは打撃だった。
郵便受けに入っていたチラシをドアに挟んだ。
これで、誰かが閉めない限り、玄関は閉まらない。
なんにせよ、もうじき、ロックスミスが来るのだ。
danekoの長〜い夜もようやく終わりそう。。。
もうちょっと、続く・・・
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