3月も終わりが迫ってきた週末、
danekoは試験外泊をしてみることにした。
退院して大丈夫かどうか、
見極めてくるための外泊である。
もくじ
試験外泊の必須条件は
以前の日記にも書いたけど、
試験外泊が許可されるかどうかは、
階段の上り降りがスムーズにできること
であった。
なので、danekoはSさんとリハビリを重ねた。
実際に階段を上り降りするだけでなく、
リハビリルームで、
器具を使っての訓練をしていたのだ。
さまざまな道具が所狭しと置いてある部屋。
それは、健常者には用のない世界であった。
こんなステップを使っての、
踏み台昇降みたいなのもした。
連日の筋肉痛と闘いながら(^_^;)
そして、階段の上り降りは、
かなりスムーズにできるようになり、
試験外泊を勝ち取った?のであった。。
歩くことの大事さをかみしめる
入院前のように歩けるようになるか、
というのは大きな課題だった。
びっこを引いたりはしたくない。
そりゃね。
しかし、
転倒前と同じ状態に戻れる人は少ないらしい。
これを聞いて、
danekoは夜眠れなくなるくらい不安になった。
退院しても、元のように歩けないとしたら、
どうなってしまうのだろう??
電車に乗るときも、
飛行機に乗るときも、
アシスタンスが必要になるのだろうか?
地下鉄に降りていく長い階段を、
ひとりでスイスイと歩くことはできなくなる?
これらの疑問に答えられる人は、
この世に誰もいなかったのだ。
担当医さえ、ハッキリとしたことは言えないという。
歩くことって、大事だったんだなあ。。(T_T)
いまさらながらに、気づくdaneko。
できるならば、あの3月初めの、
床に体を打ちつけた日に戻りたい。
そして、
寝ぼけてTVなんか見ずに、
同居人が用意してくれたサラダを食べていればよかったのだ。
などと、何度考えたことだろう。
でももう、
あれからひと月近くが過ぎているのだ。
そんな、考えても仕方のないことを、
ついつい考えてしまうのはきまって真夜中。
特に、痛みで目が覚めたときが多かった。
試験外泊はゆっくりと出発
さて、試験外泊の日は土曜日だった。
danekoは同居人に、
午後3時に迎えに来てもらうことにした。
先日の外出のときと同じように、
あわてずに支度をしたかったのだ。
朝ご飯。
・白ご飯
・具だくさんみそ汁
・こんにゃくのきんぴら
・たらこふりかけ
・牛乳
温かい玄米茶とともに、
ゆっくりと口に運ぶ。
元気な看護師さんが、
イエイ!今日は外泊、イイね!コロナだからね、コメント
と笑顔で話しかけてきたのだが、
danekoは不安が先立ってちっとも嬉しくなかった。
昼ご飯。
・白ご飯
・とろろ昆布の吸い物
・親子丼風の煮物
・ちくわの天ぷら
・パイナップル(缶詰)
これだけ食べておけば、
家にロクなものがなくってもだいじょうぶ。
明日の夕方には戻ってくるのだ。
料理や家事などまったくできない可能性もある。
いろいろ考えるとキリがないけど、
とりあえず、一晩だけのガマンだ。。
家に帰って・・
せっかちな同居人は、
やはり30分以上早く来た。
そんなこともあるだろうと予測はしていたが、
ちょっと慌ててしまい、忘れ物。
すべての支度を済ませ、
食堂でブログを書いていたところに、
同居人が現れ、「さあ行こう」というので、
肝心な「杖」を忘れそうになり、
慌てて部屋に戻ったのであった。
そういえば、このところ、
病棟では杖を使わずに歩いている。
だが外の世界は段差がありまくり。
杖をついて帰るのが良さそうな気がする。
看護師さんたちに、
「行ってきます」と告げて出発。
元気な看護師さんから、
あちこち出かけないようにね!
と釘をさされるが、そんな元気はない。
車で家までは15分たらず。
玄関を開けると、階段が目の前にそびえていた。
うへへ。。
階段はなるべく登りたくない(-_-;)
寝るときだけにしようっと。
キャリーケースも自分では運べない。
脚が痛くなるのがコワいからだ。
一応、痛み止めは持って帰っている。
手すりもなにもないので、
家の中では、杖をついて歩いていた。
フローリングの床でトン、トンと杖をつくのは、
ちょっと妙な感じだった。
CoCo壱番屋ってこんなに美味しい?
夕ご飯は、
同居人から冷蔵庫に何もないと言われ、
外食にしようと決める。
まだ動作が遅いので、
食べるのに時間の掛からないものがいい。
と、いうことで、カレー屋へ。
豚しゃぶカレー。
CoCo壱番屋って、こんなに美味しかった?
病院の食べれないカレーとはまったくの別世界。
ちゃんとスパイスが効いていて、
白いご飯もおいしい♬
いつもの3辛にしたら、辛過ぎた。
そりゃそうか。
病院食は辛いものは皆無だもんね。
さすがの辛いもの好きのdanekoといえど、
辛さに弱くなっていたのだった。
おまけに、あれだけ好きだったのに、
辛いものが食べたいとか思わなかったなあ。
と、いうことは入院生活って、
意外とストレス無いのだろうか(?_?)
お風呂も入れる、トイレも行ける
家での生活は、
思っていたよりスムーズだった。
お風呂に入る時は、
同居人がそうとう心配していたが、
床も滑らないし、ちっとも困らなかった。
ただ、シャンプーしたりするのは、
手すりも無い中でやめておこうと思い、
ゆっくりとバスタブにつかっていた。
あ〜気持ちいい。
これは極楽、極楽。
病院のお風呂は、30分制限だったのだ。
浴槽にゆっくりと浸かるヒマはなかった。
家のお風呂はいいなあ〜(^o^)
と、ついつい長湯をしていたら、
同居人がドアの外から声をかけてきた。
danekoがホントに極楽に行ってしまったかと、
心配になってやって来たのだ。
ツルッと滑って転んで極楽行き。
なんて困りますね・・
トイレも、実は心配のタネだった。
ここの家は築20年以上経っている。
最新式の造りではないので、
トイレの入口に段差がある。
1階のトイレも2階のトイレも、
もちろん手すりはどこにも無い。
恐る恐る1階のトイレに入ってみたが、
手洗いのカウンターがしっかりとした造りなので、
そこに手を添えれば大丈夫だった。
よっしゃ(^^)v
お風呂とトイレがOKなら退院してもだいじょうぶ。
あとは、階段で2階に上がって寝るだけだ。
階段の登りはスイスイ。
もう十分に練習してきたから。
心配だった家のベッドも、
病院から持ってきたビーズクッションを、
両膝の間や足首の間に置いてっと。
寝姿勢をちゃんと決めて寝ればOK。
明け方トイレに起きたときも、
杖無しで行けたので、自信がついた。
あれ? 家での生活の方がリハビリに?
家での生活は病院よりずっと多彩だ。
知らず知らずに歩き回っている。
掃除は目についた洗面台を磨くなど、
ほんの少しにしておいたけど、
洗濯モノを2階に干しに行くこともできた。
すごいゾ、daneko。
これなら退院しても立派に?やっていけそうだ。
むしろ家にいたほうがリハビリになる。
これまでは、病院でちゃんとリハビリをして、
きちんと歩けるようになって帰ろうと思ってたけど、
病院だとリハビリ以外は動かないもんね。
やはり、ベッドが生活の中心というのは、
なんかおかしいものだ。
外泊の翌日、
ふたたび病院へと向かう車の中で、
danekoは退院日をいつにするか、算段を始めていた。
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