ロックアウトでノックアウト！【2022年版】スマホも電池切れ③

このシリーズには前編があります。

読んでない方は逆のぼってどうぞ(^_-)

その1

ロックアウトでノックアウト！【2022年版】スマホも電池切れ①

その2

ロックアウトでノックアウト！【2022年版】スマホも電池切れ②

大通りに出てタクシーを止めようと思ったが、

深夜のオークランド郊外、そうそうタクシーなど通らない。

danekoは仕方なく、坂を下ってアパートに戻ったのだった。

1 万策尽きて。。
2 トイレ行きたい＆思考力低下
3 daneko、とうとう決心する!

万策尽きて。。

自分のアパートの前に戻ってきたものの、

なにかアテがあるわけでもない。

玄関前の植栽をぼーっと見ているだけ(^_^;)

ここに引っ越してきた時は、4年前。

前庭は植物も植わっておらず荒れていたが、

その後、

住民のボランティアでどんどんアップグレードされた。

ボディコーポから苗代くらいは出ているのかもしれないが、

週末になると手入れをする住民の姿がある。

今ではシダ類、花、野菜、樹木と、

さまざまな植生が所狭しと生息しているのだった。

ホームローンを組んで購入したであろうマイホーム。

より良く見せるための努力が微笑ましい。

だが、danekoの現実は全く微笑ましくはない(-_-)

今回のロックアウト、

家に入れないだけでなく、解決策がほとんどない。

もうダメとわかった策
・友人に電話してヘルプを求める　ー　ムリ
・ホテルの当日予約　ー　ムリ
・とりあえずタクシー呼んでシティに戻る　ー　ムリ
・誰かにメッセージする　ー　ムリ
・カギの開錠・ロックスミスを呼ぶ　ー　ムリ

なんと、すべての道が閉ざされているのだ！！

スマホの使えない人間がどれほど無力なのかを思い知った。

今後は、バッテリーを持ち歩く必要があるなあ。。

バッグが重くなるので嫌なんだけど。

夜寒にさらされて、なんかトイレに行きたくなってきた。

やばいゾ(T_T)

トイレ行きたい＆思考力低下

前回の時は、クルマがあったから、

ドミニオンの中華やさんでトイレを借りたなあ。

daneko、ロックアウトでノックアウト！クルマの中で野宿する④

深夜営業の中華、ありがたかった。

でも今晩は、車がないから自分の足でしか動けないし、

ドミニオンも公衆トイレも歩いたら遠い。

真っ暗な中をとぼとぼ歩くのはイヤだよう。。

それにあの時は、解錠だけしてもらえれば、

家の鍵は家の中にあったのだ。

今回は、家の中にはそのカギはない。

合鍵はひと組だけ持っているけど・・

ドアを開けてもらっても、

それだけで事件解決じゃない。

失くしたキーチェーンを探さなければならないのだ。

あ〜あ、トイレも行きたいし、もう考えるチカラがない。

タクシーを降りてから、もうずっと立ちっぱなしだし｡

思考力の低下。　意識が朦朧としてきそう。

これって、登山の遭難者の典型的な症状じゃない？

danekoもまあ、住宅街の中で遭難しているとも言える。

そのうち幻視や幻聴が始まるのではないか(^_^;)

daneko、とうとう決心する!

オークランド住宅街の遭難者、daneko。

そろそろ我慢の限界が近づいていた。

時計を見れば、午後1時過ぎ。

ああ、意外と時間が経ってなかったのだな

こんな夜遅く、本当に申し訳ないけど。。

ともう一度、隣人の部屋の窓を見る。

特に変化はなく、カーテンが閉まっていて中は暗い。

どうせ助けを求めるんならもうちょっと早くすればよかった。。

などと思っても、仕方ない。

今や隣人Kだけが、

danekoと外界をつなぐ唯一のラインだった。

インターホンを押す（画像はイメージです）

ビー、ビー、という音がする。

どの部屋も同じ、あまり可愛げのないインターコムなのだ。

果たして応答があるだろうか。

応答がなかったら、寝ているのだろう。

その時は、何度も何度も鳴らすわけにはいかない。

Hello…?

ワオ！　Kの声だ！

ご主人でなくてよかった！

K?　夜遅くごめんなさい。

danekoだけど、locked out で部屋に入れないの(T_T)

と訴えた。

彼女は、「チョット待ってて」と言葉を残し、

インターコムを切った。

すぐに、玄関のガラスドアから見える階段に、

隣人が現れた。

よ、よかった！救われたゾ！！